歯科衛生士による麻酔の実施について

虫歯の程度と症状

投稿日:2017年2月21日

カテゴリ:スタッフブログ

こんにちは。

海星会スタッフWです。

皆さん、これから年末年始の
長期休暇に入られると思いますが、
歯のメンテナンスは、大丈夫でしょうか?

私は、1ヶ月に一回、歯科健診を
していただいているのですが、
皆さんも、歯科検診で、
スタッフの方々に診ていただいている際に、
「5番C1」、「8番C4」等の言葉を耳にした事が
あるかと思います。

虫歯は、程度と症状によって、C0~C4の5段階に
分けることが出来ます。

<C0>
エナメル質(歯の白色半透明の硬い部分)の表面が酸によって白く濁った状態、
もしくは溝が茶色になった状態です。
見た目にはほとんどわかりづらい、虫歯の初期状態です。
このときは、十分な歯磨きやキシリトールを応用すると、
元の健康な状態に戻すことが出来ます。
また、フッ素により、虫歯の進行の予防、
再石灰化の期待ができますので歯科医院での相談をお勧めします。

<C1>
エナメル質内に細菌が進入して浅い穴(う窩)が空いた状態です。
ここまで進行すると、もう再石灰化はほとんど期待できません。
また、この時点では、まだ痛みを伴う自覚症状はほとんどありません。
穴の状態が小さいうちに治療しましょう。
虫歯の部分を取り除いて、代りに樹脂や金属を詰めて治療をしますが、
麻酔を使わなくても痛みを感じることは有りません。

<C2>
虫歯がエナメル質の下の象牙質にまで侵攻したもので、
甘いものや冷たいものがしみたりします。
一般的に象牙質は、痛みを感じる所なので、治療においては麻酔を用いることが有ります。
また、象牙質はやわらかいので、虫歯は中で大きく広がります。
甘いものや暖かいものがしみるようになると歯髄(神経)を取る可能性が高くなります
虫歯の部分を取り除いた後、金属や樹脂のつめものをして回復します。

<C3>
歯髄まで細菌が進入した状態です。
歯髄には痛みを感じる神経が含まれているため、
細菌が進入すると炎症を起こし激しい痛みを感じます。
熱い食べ物や飲み物がしみてきて、ズキズキ痛み出します。
これを歯髄炎といいます。
歯髄への感染の程度により、余り痛みの無いものから
激しい痛みを伴うものまでさまざまで、
我慢強い方が断念して歯医者通いを決意されるのもこの頃です。

激しい痛みを通りすぎると、
歯髄が完全に死んでしまうため一度痛みが消失しますが、
今度は歯髄を通りすぎて歯の外(歯根膜)にまで炎症が広がるので、
腫れを伴った更に激しい痛みを経験することになります。

治療には、麻酔を使用することが多いですが、
歯髄が既に死んでいる場合は麻酔なしで治療することも有ります。
C3は、虫歯による歯の欠損が大きいので、
最終的にはかぶせものにより噛めるようにします。

<C4>
歯の根だけが残る末期症状。
虫歯により歯のほとんどが無くなってしまっただけでなく、
歯の根っこまで虫歯に犯されてしまったものを言います。
こうなると、歯を残すことは不可能なので残念ながら抜いてしまうしかありません。
歯髄炎を放置すると、その痛みはある日なくなります。
それは治ったのではなく、神経が死んでしまって感じなくなっているだけなのです。
さらに放置すると、根の先から歯根膜に炎症が起こり、
硬いものを噛んだりすると痛みや違和感を感じるようになります。

歯を抜いた後、傷痕が消えるまで最終的な治療にかかれないので、
治療期間が長くなります。
ですから、虫歯を見つけたら1日でも早く治療を開始されるようお勧めいたします。

さらに、C4よりもひどい症状がございます。

<根尖病巣>
根尖病巣(根尖病変、根尖性歯周炎)とは、
歯の歯根の先端付近にできる病気(歯根肉芽腫、歯根嚢胞など)の総称です。

骨の中まで細菌が進入し、根の先に細菌と膿がたまっている状態です。
噛んだときの違和感や痛みがでる場合もありますが、通常あまり症状はありません。
しかし、細菌の勢力と体を守っている免疫のバランスが崩れると、
膿 [うみ] の量が増えて激しい痛みが出ます。
症状がある場合や根尖病巣が大きい場合は、
根の中に消毒薬を入れて細菌の数を減らして、痛みや違和感を抑える治療をします。
しかし、一度根の先に細菌が侵入すると完全に取り除くことは不可能で、
再発の可能性があります。
放置するとまれではありますが、喉や骨、骨の中の神経、最悪の場合脳に細菌が進入し、
炎症がおこり大変なことになる可能性があります。
根尖病巣(根尖病変、根尖性歯周炎)は、レントゲンで見ると黒く見えます。
(レントゲンで黒く写るということは、
その部分の骨が溶かされて無くなっているということです)
脅かしてしまうようですが、
このように、歯の痛みを放置してしまうと歯だけではなく、
最終的には、骨、脳に細菌が侵入してしまう事もございます。

気になられた方は、年明け早々にでも、
定期的な歯科検診をお勧めさせていただきます。

お痛み等、気になる方は、お気軽にお問合せ下さい。
ニュータウン中央歯科室では、スタッフ一同
最高の笑顔でお待ちしております。